このゲームのタイトルは2011年02月04日

最近ちょっと落ち込むことがいくつもあって、軽い気分転換で流せない重たさがあったので
潜ってみると、数ヶ月前に潜ったときと同じような原因が出てきて
あぁコイツ多分、ボスなんだろうなぁ・・・と思った次第。

人の中には、特定の条件で自動的に発動してしまうスクリプトのようなものがある。
発動の引き金になる条件に触れると、途端に後ろ向きな感情で満たされてしまう。
どんなものかは、その人それぞれなんだけど、だいたい共通しているのは
過去の出来事が、現在も起こっているし、未来にも起こるであろう、という恐れな気がする。

平たく言うと、たぶんこのスクリプトにはトラウマという名前が付いている。
本とか、テレビとかの影響で、なんだか特別なことのように扱われてるフシがあって
トラウマだから仕方ないとか、そっとしておこうみたいな感じになっちゃうんだけど
正直なところ、そういう対応を続けていると、どんどん身動きが取れなくなっていくし
ストレスの原因も増えるし、人間的な成長も止まってしまう恐れがあると、私は考えている。

例えば外出先で転んで怪我をする。普通なら翌日ケロっとして外出するもんだけど
怪我するのが怖くて、外出できなくなってしまう。外出はできても、いつ怪我するか
今か今かと怯えて歩き、目の前に小石があろうものなら、
ほらやっぱり自分は転ぶんだ!と泣き出したくなるのがトラウマ。
どう考えても、前者のほうが自然だし、ストレスは無いし、外を歩くのを楽しむことが出来る。
行きたい場所があれば、そこに向かってスっと足を動かせるるし、道中や行き先で
新しい何かに会ったり色々な発展もあるだろう。
ところが後者の視点から見ると、外の世界はとても危険だし、とても自分では歩くことなんて
できないと思っている。行きたい場所があっても行けず不幸だし、不幸なのは
外が怖い場所だからとか、自分は外を出歩く資格がないからだとか、転ばせたアレが
悪いんだからアレが消えるまでムリとか、それはもう色んな理由を考えている。

そんなアホな。ソレ不幸でもなんでもないし、そんな小石で転ぶとかまずないし(笑)
だいいち行けないんじゃなくて、自分でまず歩こうとしてないだけだろ。
と思うだろうけど、これと同じパターンの問題を、自分はいくつも抱えている。
そしてそれが解消されると、少し外を出歩けるようになる。歩けないとゴネていた自分が
馬鹿馬鹿しく思えるほど、自由で、気楽で、世界は生きやすくなる。
トラウマは、ゲームで言うところの、ボスなのだ。
クリアすると、次のステージ、フィールドが広がって、楽しみが一気に増える。
一通りそこも楽しんで、良し悪しも判って来ると、次のステージに行きたくなるような
心躍るミッションが出てくる。ただし次に進むにはどうしても
そのステージに用意されたボスをクリアしないといけないようになっている。
クリアできない限り、不自由なそのフィールドに留まり続けるしかないし、次に行きたかったら
やっぱりボスにぶちあたってしまうのだ。
リンゴは時々重力に逆らって落ちない。あることをするとすべてが完全に止まってしまう。
なんてことがないように、現実世界のプログラムにバグはないし、裏技もない。
改造コードなんてもちろんない。

ベースのシステムは既に完成し、粛々と止まることなく実行され続けている。
何でもできるそのシステムの中で、人は常に一瞬一瞬、否応なしに選んでいる。
選んだ結果が今を作り、それは次の一瞬で過去になる。過去の集積が歴史になる。
未来には、どこまでも透明な「未定」が永遠に広がっている。
そういうゲームを、遊びにやってきたんだと思う。
今回のシナリオは1回きりしかプレイできません。セーブ&ロードはできません。
出生時刻でログイン。ご臨終時でログアウトです。

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